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CERT Advisory 2001-15

  • この翻訳はCERT Advisory文書の翻訳である。翻訳については一切の 保証はしない。この文書を使った結果のあらゆる損害等について 訳者は一切責を負わない。また、当面、転載を禁じる。
  • この翻訳は文書の性質上、in rushであり、訳の自然さより も訳出の迅速さを目指している。内容の正確さについては訳者としての 良心から可能な限り気をつけているが、通常の翻訳であれば訳の改善を 図るために訳語等で悩む時間を極力圧縮しているため、不自然なところが 残っているかもしれない。指摘は歓迎である。なお、読者対象は文書の 性質上、ネットワーク管理者等であるため、この読者層に通じやすい 訳語選定を心がけている。
  • この翻訳はあくまでも訳者の個人的な関心に基づいて行われている。 今後、飽きるまでは原則として24時間以内の翻訳を目指す(この迅速さが どこまでできるかが訳者の関心である)が、予告なく遅延、終了すること がある。
  • 本文書の翻訳について、CERTから翻訳許諾は受けていない。別所で CERTと契約を行って翻訳を行っているところがある。CERTに対する問い 合わせは現時点で回答がない。これは非難等ではもちろんない。 なお、本翻訳はその翻訳を 一切参照していない。特にその必要を感じないからでもあるが、本質的に 翻訳は訳者の解釈の塊であり、複数の独立した翻訳があることで、注意 深い読者が比較検討して、読者の判断で何が正しいのかを判断できると 考えるためである。
  • この翻訳に対して、しかるべきところから明示的に翻訳拒絶の連絡を 受けた場合を除き、本翻訳は訳者の責任において公開する。ただし、内容 についての責任は最初に書いたように負わない。
  • 訳者は大阪女子大学情報センター講師の橋本喜代太(hash@reasoning.org, hash@center.osaka-wu.ac.jp) である。ただし、本文書の訳出に当たって、大学当局は何ら関係ない。
  • 関連文書は ここにリストがある。


CERT® Advisory CA-2001-15
Sun Solarisのin.lpdプリンタデーモンにおけるバッファオーバーフロー

原文はこ ちら

Original release date: June 29, 2001
Last revised: August 31, 2001
Source: CERT/CC

本文書の完全な更新履歴は末尾にある。

影響を受けるシステム

  • Solaris 2.6 for SPARC
  • Solaris 2.6 x86
  • Solaris 7 for SPARC
  • Solaris 7 x86
  • Solaris 8 for SPARC
  • Solaris 8 x86

概要

Solarisの BSDスタイル のラインプリンタデーモンであるin.lpdに、バッファ・オーバーフロー を起こす可能性がある。このバッファ・オーバーフローにより、リモートから の侵入者はin.lpdデーモンに与えられた権限レベルで任意のコードを実行できる ようになる。このデーモンは上に挙げた脆弱性を持つSolarisシステムを デフォルトでインストールした場合、root権限で動作している。

I. 記述

Solarisin.lpdはリモートユーザがローカルプリンタと相互通信する ためのBSDスタイルのサービスを提供しており、ポート番号515/TCP(プリンタ) でリモートからのリクエストに待機している。 このコードのうち、あるマシンから別のマシンへとプリントジョブを 転送するのに関わるコードにチェックされないバッファがある。 過大な数のジョブを一度に与えられると、このプリンタデーモンは クラッシュするか、または、犠牲となるシステムでこのデーモンが 動作していた特権レベルで任意のコードが実行できる(訳注:この部分 はallow arbitrary code to be executed with elevated privileges on the victim systemであるが、内容から判断して訳を 変更している)。

この問題はISS X-Forceが発見したものであり、彼らは次のアドヴァイザリを発行している。

http://xforce.iss.net/alerts/advise80.php

CERT/CCはこのアドヴァイザリをパッチが公開される前にリリースすること になるが、これはこの深刻な問題にたいしてより多くのユーザに危険性を 知らせるためである。Sunは、この脆弱性からくる危険性を少なくするために システム管理者が取れる手立てをいくつか提案している。

Sunは、製品用パッチが公開されるまでは脆弱なシステムに対して 適用できるいくつかの回避策を講じるよう推奨している。回避策に ついては本文書のIII. 解決策に列挙して ある。

CERT/CCは現時点ではこの脆弱性にうまく付け入ることができたという 報告は受けていないが、影響を受けるシステムの管理者は III. 解決策で推奨されている手段を 一つまたは複数講じることを強く推奨する。こうした手段を 講じることで、この種の脆弱性を利用して攻撃を成功させる 可能性を最小限にすることができることが分かっているからである。

II. 影響

リモートの侵入者はこのデーモンが与えられた権限レベル(典型的に はroot権限)で任意のコードを実行できることになる。さらに、 リモートの侵入者は脆弱性を持つプリンタデーモンをクラッシュさせる こともできる。

III. 解決策

できるだけ速やかに修正パッチを適用せよ

修正パッチがSunからリリースされている。これは次の各idで示される大きなlpパッチセット に含まれている。また、Sun Security Bulletin #206を参照せよ。

上記の問題に対して、次の各パッチが利用可能である。

    OS Version               Patch ID
    __________               _________
    SunOS 5.8                109320-04
    SunOS 5.8_x86            109321-04
    SunOS 5.7                107115-09
    SunOS 5.7_x86            107116-09
    SunOS 5.6                106235-09
    SunOS 5.6_x86            106236-09

ここに挙げた修正パッチは次の場所で入手できる。
http://sunsolve.sun.com/securitypatch

in.lpdデーモンは Solaris 2.6以前は提供されていない。

これら修正パッチにより、Sunの問題報告 4446925 "*in.lpd*にリモートから 付け込み可能なオーバフローが存在する"は解決される。

署名付きのSun Security Bulletin #206は次の場所で入手できる。

Sun Information for VU#484011

回避策を実装せよ

パッチが公開されるまでの間、この問題に対処するための回避策はいくつも 提案されている。

  • リモートのプリントジョブを扱う必要がないのであれば、プリンタサービスを /etc/inetd.confで無効にせよ。必要であれば、具体的な手順については ISS X-Force advisory を参照せよ。
  • noexec_user_stackを調整可能に設定する(訳注: Enable the noexec_user_stack tunable)。(この方法では この脆弱性に付け入ることを100%防ぐことはできないが、成功裡に悪用される 可能性をかなり小さくできる)。そして、/etc/systemに次の 2行を書き加えてリブートせよ。
     set noexec_user_stack = 1
     set noexec_user_stack_log = 1
    
  • 適切なネットワーク境界(訳注: all appropriate network perimeters) で、ポート番号515/TCP(プリンタ)へのアクセスを遮断せよ。
  • tcpwrappersを利用せよ。これはtcpd-7.6パッケージに収録されている。
     
    http://www.sun.com/solaris/freeware.html#cd

Appendix B. - 参照文献


  1. CVE Name: CAN-2001-0353
  2. https://www.kb.cert.org/vuls/id/484011
  3. http://xforce.iss.net/alerts/advise80.php
  4. http://www.securityfocus.com/bid/2894
  5. http://www.sun.com/security
  6. http://www.sunfreeware.com/notes.html#tcp_wrappers
  7. http://www.sun.com/solaris/freeware.html#cd
  8. http://www.sun.com/software/solutions/blueprints/0601/jass_quick_start-v03.html
  9. Sun Security Bulletin Archive

CERT Coordination CenterはSun Microsystemsに対して、このアドヴァイザリ を作成するに当たっての貢献を感謝する。


本文書(英語版オリジナル)はJeffrey S. Havrillaが執筆した。 この文書に関してフィードバックがあれば、次のアドレスへ メールを送られたし。

mailto:cert@cert.org?Subject=[VU#484011]%20Feedback%20CA-2001-15

本文書の原文は次にある: http://www.cert.org/advisories/CA-2001-15.html

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更新履歴

June 29, 2001:  Initial release
July 02, 2001:  Fixed broken link to vulnerability note
Aug 31, 2001:	Updated with patch information from Sun Security Bulletin #206

この翻訳は橋本喜代太(hash@reasoning.org)が行った。 翻訳公開は原文を受け取ってから(訳者の使用しているPOPサーバに メールが届いた時点であり、訳者自身がメールを見た時点ではない) 約5時間後である。


本翻訳の改訂履歴
2001年6月30日午後2時30分 (JST) 初版公開
2001年7月17日午後11時14分(JST) 7月2日の訂正に追従 2001年12月14日午後10時00分 (JST) 8/31の訂正に追従


訳者並びに連絡先: 橋本喜代太